最近、野菜不足だなぁと感じている管理人 ハナです。
「毎日ちゃんと野菜とれていますか?」
胸を張って「はい」といえる人も「多分…」と自信ない人もいるかもしれません。
実は摂っているようでもとれてなかったりすることがよくあるんです。
その理由は野菜の切り方でずいぶん栄養価が変わってくるからです。
ぜひ知っておきたい、野菜の栄養価をがっちり逃がさない切り方のコツをご紹介します。
◎野菜の栄養損失を防ぐ切り方のコツ
何気なく野菜を切っていませんか?実は切り方によって栄養素は大きく変化、栄養素がほとんど摂れていないかもしれないんです。
せっかく食べるのだから野菜の栄養、余すことなく摂りたいですよね。
切り方のコツは大きく分けて以下の2つ。
1.「ある部分」を取り除いて栄養素の減少を防ぐ
2.栄養素を逃がさない切り方
それぞれ順番にお話していきますね。
1.「ある部分」を取り除いて栄養素の減少を防ぐ
「ある部分」とは野菜がまだまだ生長しようとする力の源「生長点」のことです。
生長点?あまり聞き慣れない言葉ですよね。
実はこの野菜にある「生長点」はとても大きなポイントなんです。
こんな経験ありませんか?
ニンジンを放置していたら葉っぱが生えてきた。
白菜の芯の部分が黄色くなって盛り上がってきた
玉ねぎの頭から緑の葉っぱが生えてきた
など、それらは野菜がまだまだ生き抜こうとするパワー。
その源が、どんな野菜にもある「生長点」なんです。
収穫された後も野菜はなんとか栄養分を送り込んで生長し続けようとしますが、土からの養分がないため、野菜自身の栄養を使おうとします。
そのため生長点に栄養分が集中してしまい他の部分は栄養素がもぬけのからに。
でも栄養素って目に見えないものですよね。どういうしくみなのか、
ここでは鍋物の季節に欠かせない、「白菜」を例にお話します。
大抵の人は外側の葉から使い、中心部は黄色くなってしなびて捨てるというパターンが多いのではないでしょうか。
白菜は生長点が真ん中の芯。
生長するために外側の葉の栄養分をどんどん真ん中の生長点に集め続けます。
私たちがよく使う外側の葉には旨味も栄養も抜けた状態のものかもしれません。
先程お話したパターンの様に栄養たっぷりの真ん中の部分は腐らせておしまいなんてことにも。
ではどうやって食べたら栄養分を損なわないのか。
「白菜は中心部から食べること」です。
買ってすぐの白菜の栄養は
白菜の外側にはビタミンCが豊富
中心部分にはカリウムなどのミネラル類
根元部分は疲労回復のGAVAの成分
が含まれていますが、購入して時間が経つにつれ栄養分は白菜の中心部(生長点)へ吸い取られていきます。
ビタミンcが豊富な外側の葉も栄養成分はどんどん失います。
買ったらすぐに芯の部分はくりぬき、中心部から使いましょう。
このような白菜の一例からもわかるように「生長点」を抑えることが大事なコツです。
野菜を買ったらまずは「生長点」を見極め、すぐくり抜いたり、切り分けるましょう。
生長点ってどうやって見極めるのかですが、日頃時間のたった野菜を見て
「あ~なんかヘタってきたな…」とか「もうだめかも」と思う野菜の状態を思い起こしてみるとわかりやすいですね。
<具体例>
キャベツ、白菜…生長点は芯。 まずくり抜きます。中心部も無駄なく食べましょう。
ブロッコリ…生長点は花蕾。房に分けて大きめにカット。早く使いましょう。
玉ねぎ…生長点は根元と先端。芯は捨てがちですが栄養たっぷりなので使い切りましょう
ニンジン…真ん中には栄養が少なく、外側へと栄養が行く。また葉にも栄養豊富ですが、葉はすぐ切り離して使う。
栄養分が葉にとられ、本体が痩せてきてしまう。
2.栄養素を逃がさない野菜の切り方
栄養素と言われると「う~~ん」と頭を抱えてしまいそうですが、実はそんなむずかしいことではありません。
各野菜ごとに栄養素は千差万別。それをいちいち覚えていくのは栄養士さんでない限りは不可能ですよね。
まずは
繊維を断ち切り、細かく切ったほうが栄養素を逃がさないタイプ
空気に触れることで酸化したり、栄養素が逃げるので細胞を壊さないように切るタイプ
の2つのタイプにざっくり分けて考えます。
<具体例>
細かく切ったほうが良いものの代表例はたまねぎやにんにく。
それらに含まれる「アリシン」はコレステロールを押さえて血液をサラサラにするありがたい成分。細かく切ったり、すりおろしたりと細胞を壊さないと活性化しません。
また、玉ねぎはよく水にさらすことが多いですがその大事なアリシンや水溶性ビタミンも流れ出てしまうのでおすすめできません。
ニンジンは中心部から外側へ栄養を送るために、βカロチンは外側のほうが2.5倍も多くあります。
そのために切り方としては外側も内側もまんべんなくとれるような切り方がベスト。例えば輪切りなどがおすすめです。
白菜は外側の葉が中心部へ栄養を送りましたが野菜によってはこういうふうに逆の場合があります。
ほうれん草は茹でる前に切るとビタミンCがどんどん流出しますから茹でる前に切るのはNG。
また根元も葉先も栄養分が豊富。
根元の赤みは鉄分や貧血を防ぐ「マンガン」、葉先にはビタミンCやビタミンB群が豊富。
もし切り分けて冷凍保存するなら根元も葉先もまんべんなく合わせて摂ると栄養価的にも◎ですね。
葉つき野菜
大根、カブなどの葉付きで売られているものは葉からどんどん水分が蒸発、
栄養分も葉にとられてしまうので葉を切りわけて使う。
大根の葉にはビタミン類、カルシウムなど栄養豊富。
大根の栄養分は葉と皮の付近に多い。よく洗って皮ごと先端をすりおろす「大根おろし」が一番栄養分がとれる。
辛味成分のイソチオシアネートは細胞が傷つくことで活性化。血液サラサラなどの効果。
ニラ
葉先はビタミン類が豊富なため、細かく刻むと流出するためにザク切り。
根元は「アリシン」という血液サラサラ成分があり、細胞を壊すことで活性化するため細かくみじんきりに。
まとめ
このように野菜の切り方ひとつにとっても栄養価が数倍も違うんですね。
そして野菜の収穫後も生長し続けようというたくましさにびっくり。
何気なく使っていた野菜の奥深さに感動したと同時に、その大切な栄養分をいただいているんだから、正しい野菜の切り方を知って栄養を無駄なく体に届けたいですね♪
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